義歯(入れ歯)の知識2
義歯が合わないときは
アゴの関節は、上下、前後、左右の動きで食物を噛み砕きます。このようにアゴが自由に動いて食べ物を噛んだり、または言葉を発することが出来るわけです。
全部床義歯(総義歯)や部分床義歯(部分入れ歯)の場合、入れ始めのとき義歯が落ちてしまったり、自分で思うように噛むことができなかったりします。また、義歯がロのなかの粘膜の大部分を覆うので、食物の温度や食物の形、動きなどを感じられなくなって、食物の味が変わるとか、味が落ちるなどの不満も抱いたりしてしまいます。これらのことは、義歯を上手に使いこなせるように練習すると解決します。
ただし、練習しても下記のような症状がある場合は、
① 入れ歯があたってロのなかに傷ができたり腫れたりする
② 咀嚼する際、アゴの関節が痛くなる
③ 噛み方が変わった
などの症状が出てきたときは、痛みや違和感などを我慢せず、義歯(入れ歯)を製作してもらった歯科医院に相談し、義歯の修繕や治療をしてもらうことをおススメします。
義歯の手入れ方法
①取り外しのできる義歯は、必ず毎食後外してブラシで細かい部分まで磨き、しっかりと掃除してください。特に、歯に接するバネの部分や粘膜にあたる部分は念入りに磨くことが必要です。義歯に使用されている素材のレジンは吸水性があるため、清掃を怠ると細菌が付着し、細菌が原因で臭いが発生したりしてしまうため清潔に保つようにしてください。また、義歯を清掃する際は、義歯を磨く専用の歯ブラシを使用するとより効率良く磨くことができます。
最近は、手軽な漬け置きタイプの義歯用洗浄剤が人気あり、多くの種類が市販されていますが、やはりブラシを併用し、しっかりと磨かなければ義歯を清潔に保つ効果がありません。
②毎食後、自分のロのなかも必ず歯ブラシで歯磨きをしてください。特にバネの掛っている歯や義歯と接する部分は念入りにブラッシングをし、食べカスや歯垢をしっかり除去することが大切です。残存の歯が虫歯になってしまい、バネを掛けられなくなってしまうと、義歯自体を再度製作し直さなければならなくなってしまいます。
③夜寝るときは、 義歯をしっかりと掃除し、水を入れたコップのなかに義歯を入れて保管してください。そのまま放置すると義歯が乾燥し、レジンが変形したり、義歯が変形・変色してしまうことがあります。義歯が変形してしまうと、バネを掛けている歯に必要以上な負担が掛ったり、食べ物が噛みにくくなったり、歯肉が傷ついたりしてしまいます。