正しい歯のみがき方2
歯ブラシの選び方
歯ブラシには手用と電動があります。電動歯ブラシは身体の不自由な人や不器用な人に 適しており、歯垢をとり除くのに効果があります。水平運動するもの、振動するものなどいくつか種題がありますが、現在もっとも普及しているのは、60~90度の角度で回転するタイプです。
手用歯ブラシには非常に多くの種頑がありますが、選び方のポイントは、柄が握りやすい太さで、植毛部はあまり大きすぎないことです。 一般には植毛部が2.7cm、毛の長さが1.2~1.4cmのものがよいとされています。これ以上大きいとロのなかで物ブラシを充分に回転させることができず、歯の隅々までみがくことができません。
歯ブラシの毛の材質には、大別すると 天然毛とナイロン毛とがありますが、ナイロン毛の方 が汚れがよく落ちて衛生的で、材質の均一性という点でも優れています。また、毛の太さも自山に選べます。こうしたことから現在では、はとんどナイロン毛の歯ブラシが使われています。
毛の硬さは、歯肉の状態に応じて選ぶようにしてください。歯肉の炎症が酷い場合や歯ぐきの手術をした直後などは柔らかめの歯ブラシを使い、回復するにしたがって徐々に硬い歯ブラシに変えていくようにしてください。一般には、あまり毛が柔らか過ぎると歯垢を充分に取り除けす、マッサージ効果もありません。
ブラッシングの方法
歯のみがき方には色々な方法があり、それぞれに長所と短所がありますが、一般に広く普及しているのがローリング法です。このローリング法は、歯ぐきの健康な人には比較的簡単で、歯肉のマッサージと歯の清掃を同時に行なえる利点があります。
みがき方は、歯ブラシの毛先を歯根の方に向けて脇腹を歯と歯肉に押しあて、上の歯は上から、下の歯は下から歯ブラシをわずかに回転させます。こうして歯ブラシを歯冠の方に移動させながらみがいていき、 1ヶ所(1度に2~3本の歯)に10回くらい、この動作をくり返します。歯の裏側も同じようにブラッシングし、かみ合わせ面は毛先で前後にこすってみがきます。
歯槽膿漏の場合
ローリング法は、歯ぐきの健康な人には簡単でよい方法ですが、歯周組織が破壊されて歯糖膿漏となっている人には、充分な効果は期待できません。
進行した歯槽膿漏で、歯周ポケットのある人には、バス法が適しています。これは、比較的や柔らかい多毛の歯ブラシを用い、歯軸に対して45度に当て、毛先を歯周ポケットに入れてみがくブラッシング法です。
歯垢をとり除くのに効果があるのは、歯ブラシの毛先を歯に直角に当ててゴシゴシするスクラッビング法です。このみがき方は歯ブラシを数mm 幅で小さく振動させることが大切で、大きく動かす横みがき法ではありません。